随筆

『人間万事塞翁が馬』。病気が運んだ、かけがえのない貴重な時間

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「人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)」という、中国の故事を知ってますか?

 

この故事自体のエピソードを一部始終伝えようとすると、長文になってしまうので割愛しますが、(詳しく知りたい方は検索してみて下さい(笑)) 

 

この故事の言いたいことは、 

 

人の幸せや、不幸は予測できることではない。
幸せに思えるような状況でも、いつ不幸が訪れるかわからないし、逆に、不幸に思えるような状況でも、いつ幸せが訪れるかもわからない。一見、不幸と思えることがきっかけで、幸せに繋がることもあったりする。
だから、必要以上に、幸せや不幸を喜んだり、悲しんだりするべきではないし、する必要もないんだよ。 

 

といったような教えです。 

 

僕がこの故事を初めて知ったのは小学生の頃。当時のPTA会長だったと思いますが、この「人間万事塞翁が馬」の話をされ、”良い話だなぁ”って感じたのを覚えています。

 

今回は、この故事にあてはまるような経験を、実際にした時のことを、少しお話しさせて頂きたく… 

 

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路上ライブで出逢った、一人の女性

先日のこと。某所で路上ライブをしていたときの話。 

 

そこの場所では、前回歌った際に、多くの人が足を止めて聴いてくれて、 その際に、

 

”次はいつ歌いにくるの?” 

”そしたら、再来週の同じ時間にまた来ますね!”

 

そんな話になり、再び歌いに行くことに。 (僕は単純なので、煽てられるとすぐその気になってしまうのが悪い癖(笑) )

 

しかし、当日、改めて歌いに行ってみると、そんな風に話してた人たちの姿は見る影もなく…(あるあるですね(笑)) 

 

”あはは、やっぱりねー。そんなもんだわなぁ(笑)” 

 

なんて苦笑いしながらも、”まぁ、いっか”と気を取り直して歌っていました。 (みんなそれぞれ都合もありますしね。)

 

すると、しばらくして、一人の女性が足を止めて歌を聴き始めてくれ、聴いたあとには投げ銭も入れてくれてという流れに。 

 

60代〜70代くらいの、白髪混じりの小柄な女性。 

 

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女性の口から聞いた「言葉」と、「涙」

その女性は、そのまま更に、2〜3曲を聴き、その後、アルバムもゲット。

 

“とっても、いい声ねー。私○○(歌手名)が好きなんだけど、何か歌える? 

”それだったら、この曲はどうですか?” 

 

と、リクエストを頂いたアーティストの曲から、僕が歌える歌をお届けさせて頂きました。 

 

”すごくいいわねー!実は私、明日が誕生日なの。良い記念になったわ!” 

 

と、お話をされたので 

 

”それだったら、僕のオリジナル曲で、バースデーソングがあるんですけど、お祝いに歌わせてもらいたいので、聴いてもらえますか?” 

 

と言って、お名前を伺い、歌詞に名前を入れて、オリジナル曲「君に、ありがとう」を歌わせて頂くことに。

 

君に、ありがとう/坂本明宏(Original)

 

聴き終えたあと、その女性は

 

”私ね、今日は病院に行ってきた帰りなの。でも、病気になって良かった。病院の帰りに、こんな素敵な時間を過ごせるなんて” 

 

と涙をボロボロとこぼしながら、話してくれました。 続けて、

 

”病院に行かなければ、この時間に、この道を通ることはなかったから。じゃなければ、こんなかけがえのない素晴らしい時間は過ごせなかった” 

 

とも。

 

そして、その後、またの再会をお約束して、女性は帰られていきました。 

 

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幸、不幸は、一面的でも、いつまでも続くものでもない

さて、この女性との出逢いから学ばせてもらったのが、まさに「人間万事塞翁が馬」。 

 

女性にとって、”病院に行く”ということ自体は、言ってみれば「幸」ではなく、「不幸」なこと。 

 

でも、その不幸に思えるようなことがあったからこそ、普段は通らない道を通って、偶然、”僕”という路上で歌ってる人間の歌を聴き、その女性にとっては、その時間が、かけがえのない、嬉しい時間になった。

 

僕自身、そこまで喜んでもらえることが、”歌い手”として、そして、”ソングライター”として嬉しかったのは言うまでもなく。 

 

そして、僕にとっても、”来てくれるのかな?”と、ほのかに期待をしてた人たちが現れないという、ちょっとした不幸(??)のあとに、この素敵な出逢いが訪れた。

 

その女性にとっても、僕にとっても、まさに、良い意味での「人間万事塞翁が馬」の状況。「不幸」とも思える状況があって、でもそんな中、「幸せ」と思える場面が訪れた。

 

僕もそうですが、人はどうしても物事の一面や、今起きてることだけを見て、幸、不幸を感じてしまいやすいもの。 とくに”不幸”に関しては、強く感じてしまいがち。

 

でも、一つ一つの出来事に、安易にそう感じるべきではない、感じる必要もない。もしかしたらそれがきっかけで、「幸せ」が導かれることもあるんだよ。ということを、この素敵な出逢いから、学ばせていただきました。 ありがたい出逢い。 

 

お身体を労り、また改めてお会いできる機会を楽しみに。感謝。 

 

 

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