
歌やギターは、毎日どのくらい練習をしてますか?どのくらいやれば上達できますか?
こんな質問を頂くことがあります。
- 練習してるはずなんだけど、なかなか思うように上達しない。
- やっぱり才能がないのかな・・・
こんな風に思って悶々としてる人もいるかもしれません。
まず、僕自身のことを言わせてもらうと、昨年は、ライブを意識した1時間ほどの“弾き語り”練習を、年間300日以上してました。(コロナ禍ということで、“潜伏キリシタン”のように、人目を忍んで(笑)。)
一昨年は“365本ライブ”という目標を立てて、連日、数時間に及び、弾き語りでライブ活動をしてましたし、音楽活動を始めたばかりの頃は、毎日5~6時間、路上ライブで歌ってたこともあります。
この練習量が、多いか、少ないか、良いか、悪いかは、正直、人それぞれだとは思います。
もっと短い時間で効果的な練習方法もあるでしょうし、声帯も、指も、筋肉なので、適度な休息をとった方が、本来、良いのかも知れません。
ですが、僕が人に教えるときに伝えてることは
“少ない量でもいいから、必ず毎日、繰りかえしやること”
をオススメしてます。そうすることで、確実に上達への道が近付いていくのはまちがいないです。
日々の積み重ねは、いつか必ず成果を生みだします。
僕自身、人並みはずれた、特別優れたテクニックがある訳ではないですが、少なくとも、10年前よりは上達してると自負してます(笑)。
- なぜ、上達の実感が持てないのか?
- 上達するにはどうすればいいか?
- なぜ、コツコツ積み重ねることが大切なのか?
今回は、そんな感じの内容に沿って、記事を書いてみようと思います。
見方を変えて読んでもらえれば、音楽のみならず、勉強やビジネスでも、当てはまる部分があると思うので、ご参考に。
実感が持てない理由。成長は緩やかな右肩上がりではない
最初にちょっと残念な話ですが、毎日コツコツ繰り返し練習しても、日々、目に見えて上手くなり続けることはありません(笑)。
厳密には、上手くなってるんですが、“体感できない”という方があってるのかも。
僕の経験論ですが、体感できる成長は、“突然”やってきます。
- 全然音が鳴らせなかった、ギターのコード。なぜか、急に弾けるようになってた。
- 今まで苦しくて出なかった高音が、いつのまにか楽に歌えるようになってた。
などなど。
これは、日々、積み重ねることで、指や声帯の筋力が鍛えられたり、使い方がわかってくる成果なのだと思います。
上達の体感の仕方を、図で書くとしたら、緩やかな右肩上がりではなく、横ばいがずっと続いて、ある時、急に上がる感じです。
上達しない、上達しない・・・あれ?なぜか出来た。
みたいな感じ。
なので、全然上達の実感がなくても、問題ないんですね。積み重ねてる限り、必ず上達はしてると思ってて大丈夫です。
モンスターを倒して、倒して、経験値を積んで、いつの間にか、レベルが上がって、今までより攻撃力が強くなったり、使えなかった呪文を覚えたりする、“ドラクエ”みたいなものだと思ってもらえれば(笑)。
ただ、これにも1つ懸念があって。
“ただ、やってる”だけでは、成長の速度が遅かったり、どこかで成長が止まる時が来てしまうかなと。
上達の秘訣。“考えながら”取り組むこと
成長の速度を上げたり、上達し続けてく上で、一番大事な“肝”となるのが、
“常に考えながら取り組むこと”
だと、僕は思ってます。
実行 → 検証 → 改善 → 実行 → ・・・
この繰り返し。
とくに「検証→改善」がめちゃくちゃ大切。
これを省いてる人って、実は、結構多い気がします。
これを省いて、ただ“実行”だけしていても、積み重ねた「時間」と「量」で、ある程度、上達はできると思います。
でも、いつまで経っても、自分で思うような成長や上達は感じられないと思いますし、それ以上を望んだり、スピードを上げるには、これ無しでは出来ないかと。また、同じ失敗を何度もすることにも。
それだけ、“考えながら取り組む”ことって大事です。
考えて取り組む手順は、ザックリ3つ
では、具体的に、どのようにすればいいのか?考えて取り組む手順について、ザックリ書いてみたいなと。
目標を決める
こんな風に歌いたい。こんな風にギターを弾きたい。なんでも構わないので、まず目標を決めましょう。
目標を決めずに、漠然と取り組むというのは、“目的地を決めずにドライブに出かける”ようなものなので、いつまで経っても達成感も味わえないし、上達も感じられません。
必ず目標を決めてから、取り組むことをオススメします。
実行
目標を決めたら、次は実行。
その際に、歌やギターであれば、必ず「録音」をすることをオススメします。その後の、「検証→改善」のときに、とても役に立つので。
歌やギターを習ってる人も、レッスンの際に必ず録音をすることをオススメします。トレーナーや先生などから指摘を受けても、自分で自覚しないと、人はなかなか治らない性質があるので。
自分の演奏や声を聴くのって、はじめは少し抵抗もあったりします。でも、自分自身でまちがいや、ダメな部分に気付くことも、成長や上達にとって、とても大切な行程だったりするので是非。
検証 → 改善
- なんでこうなるのか?(現状認知)
- どうすればこうなれるか?(検証)
- こうしてみたらどうだろう?(仮説)
これらの意識を持つことがとにかく大事。そして、気付いたことを、即、実行。
これが出来る人と、出来ない人とでは、成長速度に“大きなひらき”が生まれるかと。
考えることで“○○○○”が生まれる
考えて取り組むことには、更に“特典”がついていて(笑)。
常に考えていると、ふとした瞬間に“ひらめき”が生まれる瞬間があります。
- “あれ?こうすればいいんじゃない?”
- “なんだ、そういうことか!”
などなど。
それがまた、成長や、上達を促してくれます。
人間の脳はスゴイ
余談ですが、人間の脳というのは、スゴイもので、自分で意識をしてなくても、“無意識下”で、膨大な量の情報を整理してくれてるとのこと。その結果、ふとした瞬間の“ひらめき”に繋がったりするようです。
なので、情報をインプットしたり、思考したりすることはとても大切。
ちなみに、脳科学的には、“リラックスした瞬間”に、ひらめきが生まれやすいと言われていたりもします。(散歩の最中、お風呂に入ってるとき、寝ようと思って布団に入ったときなど)
脳科学に興味がある方は、こちらの書籍は面白いかと。仕事の向上も、心の安定も「脳内物質」の使い方次第で、結果が変わってくるかも。
特に、経営者、指導者、教育者など、人を育てたり、人と接する機会が多い人や、クリエイティブな仕事をする人は、読んでみることをオススメします。
僕にも経験が、あって。作詞をしている最中のこと。
どうしても埋まらない1フレーズがあり煮詰まったので、風呂へ。そしたら、シャワーを浴びた瞬間、“降りてくる”という・・・
“忘れてしまわない内に”と、ビショビショのまま、慌てて仕事部屋に戻ったことがあります(笑)。
脳の“ひらめきパワー”を使わない手はないです(笑)。
“考えながら取り組む”ということを、日々、積み重ねることで、成長のスピードアップや、新たな発想にも繋がる。是非オススメします。
サボる=“人生を無駄にしてる”のと同じ
なぜ、積み重ねが大事なのか。
僕自身、毎日コツコツ続けてる理由の1つでもあるんですが、
サボると必ず衰えます。
しばらく使わず放置して置けば、包丁が錆びるのと同じように、どんな技術も、常に使ってなければ必ず錆びつきます。
脳科学の世界では、使い続けていると、その分野の脳の神経路はどんどん強化されていくそうですが、使わないでいると、“必要ない”と脳が認識し、その分野の神経路が弱まってしまうと言われてたりもします。
それでは、せっかく積み重ねてきた努力を無駄にしかねません。
時間をかけてもう一度研げば、元の状態には戻ります。でも、それは時間を無駄にすることなので、つまり“人生を無駄にしてる”のと同じことだと僕は思います。
- 1日サボれば、まず、自分が気付く
- 2日サボれば、周りが気付く
- 3日サボれば、みんな気付く
ということを誰かが言ってました。(誰だったかは忘れたけど・・・(笑))
”落ちた筋肉を元に戻すには、3倍の時間がかかる”
という研究成果を、デンマークのコペンハーゲン大学が明らかにしたという記事もあります。
声帯も、指も、筋肉です。使わなければ、筋肉は衰えます。一方、コツコツ積み重ねていけば、必ずやった分の筋力や、使い方の知識がついていきます。だからこそ、日々の、積み重ねが最強なのだと言えます。
また、日々の、積み重ねは、経験値にもなります。脳にその情報がインプットされていき、自分が知らない間に、脳がデータを最適化してくれ、“ひらめき”にも繋がります。
成長や、上達にとって、日々、積み重ねること。本当に大事だし、最強。
まとめ
『歌やギター、どれくらい練習してる?“積み重ね”が最強な理由とは?』というタイトルで、ここまで記事を書いてきました。
本記事をまとめると下記の通りです。
まとめ
- 成長は緩やかな右肩上がりではない。コツコツ続けていると、ある日突然、実感できる時が来る
- “ただ、頑張る”のではなく、「検証→改善」を繰り返し、“考えながら”取り組みを重ねる
- ”思考”を積み重ねることで、ある時、“ひらめき”が生まれ、成果や上達を促す
- サボると必ず衰える。筋力に関しては、元に戻すのに3倍の時間がかかる。積み重ねを止めると時間の無駄=人生の無駄になる
成長や上達には、日々の積み重ねが本当に大切。思考を繰り返し、積み重ねた「時間」と「量」は、必ず成果に繋がっていきます。
ただし、あまりストイックになりすぎると、嫌になってしまったり、逃げ出したくなったりしてしまうのも人。
“楽しめる量”で、コツコツ積み重ねるのも、継続のコツです。
本記事が、あなたのモチベーションに繋がってくれていれば何よりです。